自分だけではなく、社会全体のことも考えないと難しい時代になったとよく聞きます。
そんなときPTAが出来ることとは何でしょうか?
昨今は弱肉強食の時代ではなく適所生存の時代だと、いろんなところで聞くようになりました。その意味は、だれもが得意不得意はあってもいい、自分の不得意はだれかの得意でカバーして、だれかの不得意は自分の得意でカバーする。つまりは助け合いながらの生活の中では、それぞれの個性で助け合うことが大切だということです。
もちろん考え方は人それぞれですが、この多様性の時代に、だれか一人、どこか一つの組織にすべてを完全にやり切るように求めたところで、なかなかその実現は難しいということでしょう。
さて、教員の精神疾患数や子供の虐待数は、対前年比を上回るばかりです。それはつまり、教員や保護者や子供たちの苦しみも年々増しているということに他なりません。当事者にとっては、だれか一人でも自分のことを真摯に理解してくれようとする人が存在すればずいぶん救われるのかもしれません。また協力してくれる人がいればずいぶん楽になれるのかもしれません。しかしそうは言ってもだれもが自分のことで精いっぱいで、なかなか他人のことまで気が回らないというのが現実かもしれません。
しかし何人かで少しずつ力を出し合って協力することが出来れば、何かしらは出来るかもしれません。またその協力の仲間や組織をゼロから作るのは大変ですが、PTAという組織を活かせばたくさんの人の笑顔に繋がる活動も無理ではないかもしれません。近くには困っている教職員、学校、保護者、子供たちはきっと居ることでしょう。その方々の話を聞いてみるところから、何かできることもあるかもしれません。
PTAは意味のある組織か、意味のない組織か、という議論は尽きないものですが、それは関わる方々がその組織をどう活かして、何をするかにもよるものです。
一方で、正論で強制することでもなく、地域の優しさの力としてうまく活用していくことの大切さもあります。
それぞれの地域の困りごと、そして関わる一人ひとりの困りごとなどを、まず知る、そして理解する、出来ることはないかと検討する、協力する・・・。
弱肉強食ではなく、だれかの不得意はだれかの得意でカバーして全体で良くなっていこうという声をよく聞くようになりました。小さな一歩からでも踏み出すことで生まれた流れが、大きな流れになっていくこともあります。
子どもへの愛、地域への愛を力に変えて、それを行動へと変換していくとき、PTAという組織は可能性も持っているようにも思います。そのときのタイミングやご縁のなかで生まれた和が、地域にとって有意義な力になり、その力を待っている人も実はたくさん居るかもしれません。
安藤 大作(三重県PTA連合会 元会長)
[執筆者・安藤大作氏プロフィール]
平成23・24・25年度三重県PTA連合会 会長
平成25年度 (公社)日本PTA全国協議会 副会長
平成25年度 日本PTA全国研究大会 実行委員長
(公社)全国学習塾協会 会長
日本民間教育協議会 会長
(公財)日本数学検定協会 評議員
経済産業省 未来の教室とEdTech研究会 元委員
文部科学省 不登校に関する調査協力者委員会 元委員
総務省 令和4年度「学外教育データ連携に係る実証事業」有識者検討会 有識者
三重県学力向上推進委員
株式会社安藤塾 代表取締役
社会福祉法人むげんのかのうせい 理事長
FM三重にて「安藤大作エデュケーションラジオ」毎週放送中