PTAの意義は自分たちが発見していくこと

PTAは意味があるのか?という言葉をよく聞きます。
意味は行動で感じていくことかもしれません。

 以前、私が県PTAの会長時に、外国人の方々のコミュニティからお願いされたことがあります。それは自分たちが日本で子育てをしながら暮らしていくのにあたり、情報や共助の仕組みを私たちにも教えてほしいということでした。
 たしかに現代においては日本語がなかなかうまく話せない児童生徒の増加や、不登校児童生徒の増加、発達障害とされる児童生徒の増加や、さまざまな家庭環境の児童生徒の増加など、社会はどんどん多様化してきています。それと同時に「助け合い」の必要性も増すばかりです。そんな時代にもし「今だけ」とか「自分たちだけ」という考え方が進むと、ますます社会は二極化してしまい分断していくかもしれません。まさに今こそ「助け合い」があってこそ健全な社会が維持できるのではないかとも思えるほどです。
 PTAという組織は「子どもたちを取り巻く環境」をより良くしていくために、お互いに助け合っていこうという思いあっての組織です。各小中学校のことは各小中学校のPTA、予算措置が必要なことなどは郡市PTA連合会、高校入試や郡市の教育環境格差などは県PTA連合会などが「子どもたちを取り巻く環境」をより良くしていくために、日々努めておられます。
 さらに加えて広く情報招集していくことで、前述の様々な環境下の子どもたちや家庭の姿が見えてきます。その様々な環境下のご家庭においては比較的PTA活動をする余裕もなく、助け合いの情報から置いていかれてしまう可能性も否めません。だからこそ「助け合い」の精神が必要になることでしょう。PTAの意義は与えれるものというよりは、活動と共にしっかり考えていくことで発見していくことかもしれません。
 学校現場も困っています。様々な環境下の各ご家庭もあります。どこをどのように助け合っていくのか?それぞれのPTA組織の活かし方は各組織の考え方と行動にあろうかと思っています。そして地域の助け合いから生まれる地域の笑顔に接するときに、PTAの意義を実感できるのではないかと思っています。

安藤 大作(三重県PTA連合会 元会長)

[執筆者・安藤大作氏プロフィール]
平成23・24・25年度三重県PTA連合会 会長
平成25年度 (公社)日本PTA全国協議会 副会長
平成25年度 日本PTA全国研究大会 実行委員長
(公社)全国学習塾協会 会長
日本民間教育協議会 会長
(公財)日本数学検定協会 評議員
経済産業省 未来の教室とEdTech研究会 元委員
文部科学省 不登校に関する調査協力者委員会 元委員
総務省 令和4年度「学外教育データ連携に係る実証事業」有識者検討会 有識者
三重県学力向上推進委員
株式会社安藤塾 代表取締役
社会福祉法人むげんのかのうせい 理事長
FM三重にて「安藤大作エデュケーションラジオ」毎週放送中

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