知って、学んで、力を合わせる

昨今の子どもたちを取り巻く教育環境の課題はたくさんあります。それらの多くは力を合わせることでしか解決が難しいこともたくさんあります。
知って、学んで、力を合わせることの大切さは今どんどん増しているのかもしれません。

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 さて実は、各所のアンケート調査によると、最近の日本の子どもたちの自己肯定感は他国と比べてもかなり低いと言われています。
 しかしそれに加えて、実は文部科学省の調べによると、公立学校教職員の精神疾患による休職者も過去最高レベルというものでした。加えて教員採用試験倍率は年々著しく低下。つまりは教職員の成り手が居ない、人手不足ということでしょう。
 それなら学校現場にICTとかを導入という流れもありますが、それでも実際はOECD諸国の中でも日本の教育におけるデジタル投資は、なんと世界平均よりもかなり低いというデータがあります。もちろん子どもたちの自己肯定感がデジタルですべて解決するわけでもないでしょう。とはいえ教職員の方々の現状も先ほどのデータが示すとおりです。
 待ったなしのこの現状は、部活動の地域移行のように民間教育の力を借りたり、見守る地域の大人の協力システムを作ったりということになるでしょうが、地域の善意の積み重ねばかりではなく、持続可能な仕組みに行政も予算をつけることも大切だと思います。実は日本の行政の教育投資は対GDP比率では世界でもかなり下位です。
 現状を知る → 学ぶ → 健全な世論作りは健全な教育環境にしていくためには大切です。どうしても子育てや教育環境は与えられた中でがんばるしかないと思いがちかもしれません。しかし今なかなか難しい現状においては皆で乗り越えようとする力の大切さも増しているのかもしれません。
 PTAは知る場にもなり、学ぶ場にもなりえます。
 子どもたち学び生きていく健全な世の中と未来のためにも、よりよく「知る場」「学ぶ場」として見聞を広めることも大切なのかもしれません。

安藤 大作(三重県PTA連合会 元会長)

[執筆者・安藤大作氏プロフィール]
平成23・24・25年度三重県PTA連合会 会長
平成25年度 (公社)日本PTA全国協議会 副会長
平成25年度 日本PTA全国研究大会 実行委員長
(公社)全国学習塾協会 会長
日本民間教育協議会 会長
(公財)日本数学検定協会 評議員
経済産業省 未来の教室とEdTech研究会 元委員
文部科学省 不登校に関する調査協力者委員会 元委員
総務省 令和4年度「学外教育データ連携に係る実証事業」有識者検討会 有識者
三重県学力向上推進委員
株式会社安藤塾 代表取締役
社会福祉法人むげんのかのうせい 理事長
FM三重にて「安藤大作エデュケーションラジオ」毎週放送中

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